9/11/2023

マースデンパークの渋滞

ブラックタウンは新しい住宅が建設され人口が増え続けています。調査によって順位はまちまちですが、ブラックタウン市の人口はNSW州でもTOP3に必ず入り、オーストラリア全体でもTOP10になります。

そんなブラックタウン市でいま勢いのある地域がマースデン・パークです。
ただ、住民にとって痛い話題をひとつ。


 Traffic Problems - Marsden Park 

マースデンパークの人口ですが、2016年の国勢調査では1400人ほどでしたが、5年後の2021年では16400人となり10倍以上の伸びとなり、現在も新しい住宅が建設されているので、さらに人口は増えています。

2020年にマースデンパーク北西部の二つの地域が新しいサバーブとして分かれたため、実際はさらに多い人口の伸びだったと思いますが、それでも10倍以上の伸びが出ているのはすごいです。


問題1:渋滞

マースデンパークの主要道路として、シドニー北西部にあるRichmondにつながるRichmond Road、新しい住宅エリアとなったSchofieldsにつながるSchcofields Road、同様に建設ラッシュのRiverstoneにつながるGarfield Road。(Schofields RoadとGarfield Roadはシドニー北西部の主要幹線Windsor Roadに繋がっています。)

多くの住宅はこれらの道路に沿って建てられています。

そして問題となるのは「渋滞」です。


Image: Pixabay - Traffic Jam by 0532-2008



住民がどこに向かうのかはわかりませんが、例えばBlacktown CBD、Sydney CBD、Parramatta、Penrith、Blue Mountainsなど東西南北どの方向に行くとしても、上述の道路を使用しないといけません。

抜け道の選択肢がほとんどないため、多くの住民がこれらの道路を使わなくてはならず、朝夕に渋滞が発生します。

これらの道路は複数車線で区間によっては80km/hも出ますが、時間によっては1キロ走るのに数十分かかります。

ただこれがこのエリアの住民だけの問題ではなく、Richmondの人やRichmondへ向かう人にとっても主要道路であったり、COSTCOやIKEAなど人気の店がこの道路沿いにあるため買い物客にとってもストレスが溜まる問題です。


問題2:自然災害

また別の問題点として「自然災害」があり、
2020年からこれまでラニーニャ現象の影響でシドニー北西部は何度となく「洪水」の被害がありました。Richmond Roadも一部区間(特にElara地区)で冠水があり、道路が閉鎖され、ドライバーは大きな迂回をさせられることになりました。前述したように抜け道がないため、来た道を戻って迂回することになります。

またあるニュースで住民が「ブッシュ・ファイヤー」が起きた場合の避難道として機能するのか心配する声が取り上げられていて、確かに現在の状況だと一斉に非難が起きた場合は「渋滞」は避けられないと思います。


ABC News screenshot - Peak Hour at Marsden Park



 改善対策 
ブラックタウン市またNSW州も改善を図るために次のような計画を立てています。
  • Richmond Roadの車線拡張
  • Windsor Roadに接続する道路整備
まず現在片側2車線道路を3車線に、片側1車線を2車線に拡張を予定しています。より多くの車がRichmond Roadで移動できるようになると考えていて、さらにほかの主要道路へ向かわせるための道路整備も予定しています。

例えば既にあるSchofileds RoadやGarfield Road以外にもM7高速道路側にあるTownson and Burdekin Road、Vineyardに抜けるBandon Roadを整備し、Richmond Roadを使わずに移動できるルートを作ろうとしています。

Google Map - Marsden Park


ただMarsden Park南西部への道路計画が進んでいません。
シドニーCBD(や空港)とシドニー西部(Penrith)をつなぐM4高速道路やGreat Western Highway(Parramatta Road)は南部にあり、ここに行くためにはRichmond RoadでM7高速道路、Rooty Hill Roadまで来なくてはならず、このエリアの渋滞はまだ続くかと思います。

勢いのある市政ですがインフラ問題は大きな課題ですね。


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