11/12/2021

ブラックタウンの道 M4 モーターウェイ

今回の道は高速道路のM4について調べたことを伝えたいと思います。

 M4 Motorway Sydney 

ブラックタウンの南部を東西に走るM4モーターウェイは、ブラックタウン市内では、以前紹介したグレート・ウェスタン・ハイウェイと並行した道です。グレート・ウェスタン・ハイウェイは響き的に有料高速道路と思ってしまいますが、最高速度80km出せる一般道路で、当然、信号があります。並行している道ですが、ブラックタウン市民は目的地によってこの二つの道を使い分けて利用しています。


M4ってどんな道

M4モーターウェイは全長50.2kmの高速道路で、2021年11月現在では、東はAshfield、西はNepean川を越えてすぐのLeonayまで繋がっています。区間によって制限速度が異なり、City方面は90km、Parramatta-Blacktown周辺では100km、Blacktownより西は110kmとなっています。

全体的には片側2車線のモーターウェイですが、混雑を減らす目的で片側4~6車線の区間もあります。出口がその周辺の場合は位置取りが大変です。

開通以前からシドニー西部への輸送は高かったため、高速道路により一時期は解消されましたが、開通後、シドニー西部に住む人も増えたため、時間帯によって慢性的な渋滞が発生しています。最近では料金所の設置により、一部が一般道へ向かったため、M4としては渋滞が緩和されています。(一般道は悲惨な状態です。)


Comparison of historical, current and proposed alignments for principal road between Sydney CBD and the Nepean River
By Mqst north CC BY-SA 4.0, Link


有料道路?

オーストラリアの高速道路と日本のそれと大きく違うのは、必ずしも「有料」ではありません。日本では高速道路=有料道路というイメージが強いですが、こちらは費用が回収できれば有料をやめます。

このM4に関していうと、この10年ぐらいでは2010年までSilverwater周辺に料金所が設置されていましたが、建設費用が回収できたため、それ以降はNSW州政府の管理となり料金所が撤去されました。その後、再び道路整備と更なる延伸工事が始まったため、2017年8月よりParramattaから東方面への区間では再び通行料が発生しています。(Parramattaより西は無料を継続中)

日本でも本来は同じ考えで高速道路を建設していますが、結果として無料化にはならずこの10年ぐらいいろいろと模索しているようです。「高速道路無料化 ウィキペディア

Google Streetview - M4 Toll gate 


歴史について

初期の道路建設案では国道32号線として現在のA4(主要国道)と共に計画された道でした。余談ですがシドニーの地図を見るとMやA、Bなどのアルファベットが道路の番号として利用されています。これまでのNational RouteやMetroadなどの名称を変更し、2013年より道路の規模からアルファベットを割り当てています。M(Motorway)A(Route of National Signigicance)B(Route of State Significance)など。(現在、国道32号線はM4の西端からA32としてブルーマウンテン方面の道として存在しています。)


1960年代よりF4Western Freewayとして工事が進められ、最初の区間(Emu PlainsとSouth Penrith)が開通したのが50年前の1971年。その後、資金難や政治的なことで時間はかかかりましたが1993年にはほぼ現在の総区間が開通しています。

M4 looking east.jpg
By Beau GilesCC BY 2.0, Link


M4は東方面への工事を継続中です。

WestConnexと呼ばれるプロジェクトがあり、シドニーCBD手前で高速道路が止まっているM4をCBD内に引き込み、最終的には他の高速道路(M5)に接続しようとするものです。今回は話が長くなったので、次回の記事でM4の将来像を描きたいと思います。


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