シドニーの遊園地と言えば?
おそらく答えは「ルナパーク」でしょう。
シドニー中心部にありハーバーブリッジを渡った先にあるルナパークは規模は小さい(浅草の花やしきぐらいかな)ですが、私の知る限りシドニー圏唯一の遊園地だと思います。
しかし15年ほど前に、それより大きな遊園地がブラックタウンにありました。
ワンダーランド・シドニー
残念ながらその施設はもうありません。。。
ただ地元の人には今でも記憶に残っている遊園地があったことや、実は再出発をしている話をしたいと思います。
施設について
Wonderland Sydneyはブラックタウン南部のEastern Creekにあった219ヘクタールの遊園地です。調べたところ東京ディズニーリゾート(ホテルなどの付属施設も含めた)全体が200ヘクタールということなので、それより広い施設でした。
施設内には大きく3つのエリア「Goldrush」「Old Botany Bay」「Little Wonders Land」があり、それぞれのテーマにあった乗り物やイベントが催されていたようです。また南半球では最大級の木製ジェットコースター「The Bush Beast」が最大の目玉でした。私の記憶でも日本のテレビ番組に何度となく紹介されていましたね。余談ですが、木製といえばシドニーのWinyard駅のエスカレータも最近まで木製でしたね。
Wigglesもイベントをやっていた
世界でも有名なオーストラリアの音楽グループ「ウィグルス」。WigglepediaというホームページでWonderland Sydneyについて触れていますが、1993年から2001年まで毎年実施されていたKids Festを中心にイベントで来園していたそうです。
実はWigglesの主要メンバーであり、プロデューサーのAnthonyは西シドニーKellyville出身で、現在でもWigglesの撮影所が西シドニー(あえて場所は伏せます)にあります。以前はブラックタウンのイベントでよく見かけましたが、地元のイベントということもあってWonderlands Sydneyに参加されていたんじゃないでしょうか。
歴史について
Wonderlands Sydneyは、1985年12月に開園し、2004年に閉鎖するまでおよそ20年間ニューサウスウェールズ州最大の遊園地でした。
カナダのトロント北部にある1981年開業のCanada’s Wonderlandをモデルとして作られました。両遊園地は同じ出資者TAFT Broadcastingだったことが関係しています。
その後、経営サイドが何度となく代わりながらも運営を継続していましたが、世界で起こった様々な出来事(911テロ、2002年のバリ島テロ、SARSウィルス、アジア金融危機など)により経営がうまくできなくなり最終的に閉園となりました。
すべての設備は解体や売却をされ、いまはその面影もなくインダストリアルパーク(工業団地)となっています。唯一残ったものはWonderland Driveという道路の名称だけです。
Google Streetview - Wonderland Drive
再開への道
元従業員のAmmar Khan氏を中心に「Sydney Wonderland」という名称で再開が計画されています。ブラックタウンのローカル誌にもたびたび話題があがりますが、現在の進捗状況はよくわかりません。
2016年のDaily Telegraphの記事には、「2021年にプロジェクトを完了予定」とありましたが、コロナウィルスの影響もあったかもしれませんが、2021年11月時点では大きなニュースはありません。
ただ復活を希望する声は多く、関係者はもちろん、地元だったブラックタウンの市民、訪れたことのある人たちなどいまだ関心をもってニュースを気にしています。
2019年に投稿された記事ではAmmar Khan氏は新空港のあるBadgerys Creek周辺を新しい場所として模索していると書いてありました。ブラックタウンではないにせよ、シドニーの大型アミューズメントパーク、ぜひ復活をしてほしいものです。
引用欄
- Wikipedia - Wonderland Sydney
- Wiggles.Fundom.Com - Wonderland Sydney
- Sydney's Wonderland
- Canada's Wonderland
- Wonderland Sydney Resurrection To Get The Disney Treatment