ブラックタウンの玄関でもあるブラックタウン駅についてご紹介します。
ブラックタウン駅
ブラックタウンの地名にも関係したので、歴史の話をした際にこの駅について触れましたが、今回はブラックタウン駅をもっと掘り下げて書きたいと思います。
ブラックタウン駅について
駅構内
ブラックタウン駅には、複数の路線が走るため7つのプラットフォームがあります。改札はプラットフォームから見て上の階にあるため階段やエレベータであがることになります。朝夕の混雑を解消するため、数年前に新しい改札ができ、現在はMain Street側の正面口とBoys Avenue側の北口の二つの改札があります。
Google Streetview - Blacktown Station / South
出口は大きく分けると二つです。線路が東から西に通っているので、南と北に出口があり、改札を出て左に歩けば南口、右に歩けば北口になります。そのほかにはバス停用の出口があり、人によってはその出口を使ってそのままリッチモンドロード方面に歩いていかれる方もいます。
バスですが、ブラックタウン駅から市内の各地域やブラックタウン市の近隣地域、遠くはMacquarie ParkやPenrithに向かうバスの停留所がブラックタウン駅の階下にあります。主にブラックタウン駅から見て北側に向かうバスになりA~N（Iはなぜかない）の番号が割り当てられているので、利用される場合は方面を確認してください。ちなみにブラックタウン市南側方面のバスはブラックタウン駅南口直ぐにあるWestpointショッピングモールの地下に停留所があります。
駐車場
平日はすぐにいっぱいになってしまいますが、駅北側に4階建ての駐車場と屋外駐車場があり、どちらも終日無料です。そのほかに隣接するWestpointショッピングモールやKmartの駐車場や周辺の路上駐車は2~3時間まで無料です。
路線
ブラックタウン駅を利用する路線は、都市部を管理するNSW州の鉄道会社「Sydney Trains」のT1ウェスタン線とT5カンバーランド線、同じく地方部を管理するNSW州の鉄道会社「TrainLink」のブルーマウンテン線、セントラル・ウェスト特急線の電車が止まります。
ブラックタウン駅はシドニーCentral駅から35km離れていて、一番早い電車を利用すると30分ほどでSydney Central駅に着きます。
歴史
1855年、ニュー・サウス・ウェールズ州の公共路線として初となる鉄道がシドニー・セントラル駅から現在のGranville駅（当時はParramatta Junction）まで開通しました。Main Western Lineと呼ぶこの路線はさらに西に延伸し、1860年に現在のParramatta駅を通ってBlack Town Road駅に来ました。
当時は「Black」「 Town」「 Road」駅と3つの単語でできた名前で、この駅の周辺にあった「Black Town Road」から駅名が付けられています。鉄道ができる際、この土地には特別な名称はなく、鉄道が「Black Town Road」を横切ったところに駅を建てたため、この駅名になったそうです。
なにもない土地でしたが駅ができたことで、駅周辺に商業施設が現れるようになっていきました。
1862年に現在の名称となる「Blacktown」駅と改名され、この時期に建てられた最初の駅舎は1886年に建て替えられ1978年に解体されています。
By Photographic Collection from Australia - 1955 Railway station - Blacktown, CC BY 2.0, Link
1955年にParramattaとBlacktown間で電車が開通（同年Penrithまで開通）。1970年代ごろまで蒸気機関車と電車が併用されていたそうです。
1955 Steam Train CC BY 2.0, Link
将来的な電車の利用増や複数の路線に対応するため1990年代から大規模な改修工事が行われ、1995年に当時のオーストラリア首相Paul Keating立会いの中、現在の駅舎の開通式が行われました。
150年以上前からブラックタウンの主要交通として活躍してきたこの駅。いまの姿からは想像が難しいですが、蒸気機関車がここを通っていたのは驚きです。これからも新しい歴史を刻んでいつまでも残って欲しいと思います。
引用欄：