インド系コミュニティー
個人的に親しみのあるコミュニティーのひとつにインド系があります。
インド系といってもインド人だけではありません。特に日本人から見るとインド周辺の国々もそこに含まれるので、例えばネパール、パキスタン、バングラディッシュ、スリランカ出身の人もインド系ではないでしょうか。
<世界に散らばるインド系の人たち>
1700年代後半からイギリスによるインドとその周辺地域の干渉が始まり、インド周辺の地域は1858年には完全な植民地となってしまいました。それが現在のパキスタンやバングラディッシュ、スリランカも含まれたイギリス領インド帝国です。Wikipediaイギリス領インド帝国(リンク)
その関係でインド人は、イギリス人のもとで働くことになりイギリス領の各地に散らばっていきました。
当時のイギリスはご存知のように「太陽の沈まない国」と呼ばれた大英帝国時代、世界の1/5以上の領土を持っていたので、本当に世界に散らばったのだと思います。(ちなみに陸続きの世界一はモンゴル帝国だそうです。帝国の最大領域<リンク>)
そういった背景があり、現在でも世界各地に彼らの子孫がコミュニティーを形成しています。例えばイギリス出身のインド人がいたり、シンガポールやマレーシア、アメリカ・カナダ、アフリカ南部、そしてオーストラリアやフィジーなどのオセアニア生まれのインド人もいます。
さらに、現在のインド本土からの移民もいるので「インド系」の人の移民背景を知るのはとても複雑です。
日本人から見ると「ひとくくり」にしてしまいますが、実際は違う国の人たちだったり、同じ民族でも出身国が違ったりします。
<インド国内の出身地の違い>
インドは10億人を超える人口の中に400を超える民族がいると言われています。民族は日本だとアイヌ民族、琉球民族、大和民族などです。インドにはそれをはるかに超える民族がいるということです。
インド出身者同士でも出身エリアが違うと「習慣の違い」を楽しそうに話し合いますが、日本だと東北地方の人と九州地方の人が会話するよりも、もっと大きな違いがあるということでしょうか。はっきり言えば違う国のような感覚かもしれないですね。
<ブラックタウンのインド系コミュニティー>
シドニーではCityrailのWestern Line沿いにインド系コミュニティーが多いと思います。特に有名なのはParramatta周辺にあるHarris parkのレストラン街かもしれませんが、ブラックタウンにも大きなコミュニティーがあります。
ブラックタウンでは特にインド北部のPunjab州出身者が多いです。
理由の一つにはブラックタウンにはシーク寺院があり、シーク教徒(Punjab州発祥の宗教)のお寺ですが、このお寺があることでシーク教徒はもちろん、それ以外の宗教でもPunjab州出身の人が集まっています。コミュニティのある所に同郷の人が集まるということでしょうか。
シーク教の人の特徴で浮かぶのは、タイガー・ジェット・シンというプロレスラーをご存知の方はわかりやすいですが、頭にターバンを巻いた男性が思いつきます。髪を切らないという習慣からターバンを巻いているそうですが、シーク教の友人に聞くと「オーストラリアに移住して髪を切った。」というぐらい、ターバンを巻いている人はあまり見かけないです。ただ子供が髪を団子みたいに丸めているのはよく見かけます。
シーク寺院について補足すると
一般的にはシーク教徒の方しか入れないのですが、年に数回、シーク教徒以外の人を招待してくれます。ここではツアーガイドがつき、シーク教の考えを教えてくれたり、儀式を見せてくれたり、シーク教の人たちと一緒に無料で食事をさせてくれます。
<インド系レストラン>
ブラックタウンにはいたるところにインド系のグローサリーショップやレストランがあります。今回は一カ所だけご紹介します。駅からもそれほど遠くないので、電車で来られる方にもお勧めします。
40 Third Avenue Blacktown
Google streetview RADHE CHATPATA HOUSE 周辺
ブラックタウンお立ち寄りの際はどうぞお試しください。